カニ用ハサミは要るか|届く品の形で決まる 脚と肩脚なら台所のはさみで足りる
脚や肩脚を切るだけなら、台所のはさみで足りると思います。かに本舗のずわいのさばき方の記事も、台所のはさみと包丁で進める書き方です。
ただ、姿を何杯も切り分ける日は、刃の曲がった専用のはさみが楽だと思います。棘のあるタラバの太い脚を前にした日も、同じなんです。
ある刃物のメーカーの専用のはさみの案内は、くの字型の刃の良さを挙げています。切るものが手に当たらずに切り進められる、という説明です。
年に1回のカニが届く日が近づくと、引き出しのはさみで間に合うか、気になりますよね。届く品の形と、自分で切る所から、台所のはさみで足りるかを1枚の表で引けるようにしました。
脚と肩脚なら台所のはさみで切れる

届く品の形ごとに、自分で切る所と、台所のはさみで足りるかを並べました。
| 届く品の形 | 自分で切る所 | 台所のはさみで | 専用のはさみが楽な日 |
|---|---|---|---|
| 姿(丸ごと1杯) | 脚の付け根・胴体(肩)・脚と爪の殻。甲羅は手で開ける | 足りると思います | 何杯も切り分ける日・棘のあるタラバや毛ガニの日 |
| 肩脚(甲羅を外した肩から先) | 脚と肩の切り離し・肩・脚の殻 | 足りると思います | タラバの太い脚が続く日 |
| 半むき身(殻の上半分が切ってある) | 殻の上半分は切ってある | 出番は少ないと思います | ― |
| むき身・ポーション(殻が無い) | 無い | 要りません | ― |
かに本舗の超特大5Lボイルずわいがに肩脚5~6肩(739)は、殻に切り込みが入った肩脚です。
届く予定の形の行を選ぶと、台所のはさみで間に合うかが分かります。専用のはさみが楽になる日も、同じ行に並べました。
殻が多い形ほど、はさみの出番が増えていきます。なので、姿と肩脚の日は、台所のはさみを先に出しておくのがいいと思います。
北海道の漁業団体のコラムによると、関節のやわらかい所なら「力を入れなくても切れます」。
脚を外して肩を割るまでの細かな順序は、「届いたカニの殻のむき方と胴体の食べ方|脚は関節で切って縦に切れ目 エラを外せば肩の身まで」で順に確かめられます。
鍋の前でカニの身を出し始めると、私のまわりは誰も話さなくなって、手元の殻だけを見ています。小さなことですけど、関節に刃がすっと入るだけで、その静かな時間に早く着ける気がします。
関節のやわらかい所に刃を入れる切り方なら、脚も肩脚も、台所のはさみで始められます。
カニ用ハサミが楽なのは姿を何杯も切る日
専用のはさみの出番は、姿が何杯も並ぶ日や、棘のあるタラバの太い脚が続く日に来ると思います。
ある刃物のメーカーの案内では、その1本の刃はギザ刃で、滑らずに切れるそうです。下の刃も、カニに刺しやすいように細くしてあります。
別のメーカーの専用のはさみは、かに足に入りやすく身を崩しにくい細身の形です。かにの爪先や関節を割ることができる、とその案内にあります。
でも、どちらも1本の品の案内で、専用のはさみが全部この形とは限りません。選ぶなら、私なら刃の曲がりと先の細さ、分解して洗えるかの3つを見ます。

ギザギザの刃が殻にかかって、爪の先まで白い身がのぞく。子どもに回す爪を次々と割る日なら、専用の1本が頼もしいと思います。
専用のはさみは、無くても食べられるけれど、姿を何杯も切る日の手を軽くしてくれる1本だと思います。
包丁と手で済むのは甲羅とエラと太い脚

はさみのほかに、包丁と手にも受け持てる所があります。道具ごとに、切れる所と、どの品の解説に出てくるかを並べました。
| 道具 | 脚 | 爪 | 肩(胴体) | 甲羅とエラ | どの品の解説か |
|---|---|---|---|---|---|
| 台所のはさみ | 付け根の関節で外し、殻に縦の切れ目 | 縦に切って殻を取る(固いので気をつける) | 切り分ける | ― | ずわいのさばき方・ボイル冷凍のタラバ・生たらば肩脚 |
| 専用のはさみ | 脚に入りやすく、刺しやすい細い刃 | 爪先を割れる | 案内に無い | 案内に無い(関節を割れる、まで) | 刃物のメーカー2つの案内(生かボイルかの書きは無い) |
| 包丁 | 太い脚を縦に切り開く | 固いのではさみが良い、とある | 関節をはさみで切ったあと、包丁で切り開く | ― | 生たらば肩脚の解説(ボイル冷凍カニは、半解凍なら包丁で切りやすいという店の解説もある) |
| 手 | 棘があるので素手は危ない | ― | ― | 甲羅は親指で開け、エラは手で外せる | ずわいのさばき方・ボイル冷凍のタラバ・カニ味噌の甲羅焼きの解説 |
左の道具の行を選んで右へ読むと、その道具が受け持つ所が分かります。
道具の名前で数えると、かに本舗のブログ2つと北海道の漁業団体のコラム2つは、4つとも殻をはさみで切っていました。台所のはさみを名指ししたのが3つ、専用のはさみを挙げたものは無しです。
私なら包丁は、太い脚を縦に開くときだけに使います。手で済ませるのは甲羅とエラまでにして、棘のある脚は素手でつかまないようにします。
素手でも解体はできますけど、殻の鋭い棘は危ない、と漁業団体のコラムにもあります。
まな板の横に、はさみと包丁が1本ずつ並んでいる。次にどちらを握るかが分かっていると、湯気の立つ鍋の前でも慌てずにいられます。
甲羅とエラは手、太い脚を開くのは包丁、残りははさみ。受け持ちが決まると、まな板の前で手が止まりにくくなると思います。
カニを切るときにつまずきやすい所

カニを切るときのつまずきは、2つに分かれます。手元の品の違いから来るものと、切っている最中に起きるものです。
手元の品で切りにくさが変わるとき
棘の多い毛ガニについて、北海道の漁業団体のコラムは、慣れるまで軍手をすすめています。軍手の指先で棘をよけながら、太い脚をそっと持ち上げる。そんな手つきなら、棘をあまり気にせずに刃を進められると思います。
棘の鋭さも含めて、タラバとズワイのどちらを頼むか決めかねているなら「タラバとズワイは取り寄せるならどっち|鍋・しゃぶ・焼きと人数で決める早見表」をどうぞ。
ボイル冷凍カニについて、ある通販の店の解説は「半解凍」が最適としています。その解説によると、半解凍なら身がしっかりして、包丁で切りやすいそうです。
冷凍のカニの戻し方そのものは、「冷凍カニの解凍方法と時間|ボイルは冷蔵庫で 生は食べる直前に流水 急ぐ日の手順も先に」で扱っています。
棘のあるカニは軍手をしてから切り、ボイルの冷凍を包丁で切るなら半解凍になってから。この順にすると、切りにくさの多くは手前で減らせると思います。
切っているときにつまずく所
切っている最中のつまずきは、5つあると思います。刃が滑る、汁と殻が飛ぶ、指を切る、洗いにくい、はさみが足りない、です。
刃の滑りが1つめで、先に見たギザ刃の1本は、そこを抑える作りになっていました。
汁と殻は2つめです。漁業団体のコラムには「思わぬところに汁が飛ぶこともあるので、広めに敷いてください」とあります。
地味なことですが、食べ終わった殻が大きくて、捨てるのに手間がかかるのも、私には覚えのある話です。
3つめは指を切ることで、かに本舗の生たらば肩脚の解説も「手や指をお怪我されませんよう」と添えています。刃物を握る手元は、カニの殻ばかり見ていると忘れがちなんです。
4つめの洗いにくさは、別のメーカーの1本なら着脱式で洗いやすい、という作りで減らせます。
ギザ刃の1本の案内では、水洗いのあとは水気を拭き取るように、とのことでした。食器乾燥機も使わないように、とあります。

そして5つめは、はさみが人数分ないことです。新潟の道の駅では、私も一人1本ずつはさみを持って、黙々とカニに向かいました。
道の駅と通販のどちらでカニを食べるかの比べは、「マリンドリーム能生のかにや横丁でカニを食べた話|道の駅と通販の違いを取り寄せる前に確かめる」に置いています。
家ではさみが足りない日は、私なら大人が先に関節を切って脚を外します。殻に切れ目を入れてから、皿に回すんです。
鍋を囲む顔ぶれが多い日に、どれだけをどの形で頼むかは「年末に大人数でカニを囲むなら何kg何箱か|8人から20人の早見表と姿の足し方」で考えています。
汁と殻の行き先と、はさみの本数を先に決めておくと、切っている間は身を出すことに集中できます。
はさみを出したくない日は半むき身かむき身を選ぶ
小さな言葉ですが、「殻むき不要」は、かに本舗の紹介ページがボイル半むき身に付けている言葉です。

はさみを出さずに鍋を始めたい日なら、私は殻の上半分が切ってある半むき身を頼みます。にぎやかに殻を割りたい日は、姿か肩脚にして、台所のはさみを並べます。
半むき身にするか姿にするか、殻と手間の釣り合いで決めたいときは「カニのポーション・半むき身・肩脚・姿の違い|殻を誰がむくかで決める取り寄せの形」を読んでみてください。
でも、殻を切る時間そのものが面倒に感じる人には、専用のはさみより、殻の無いむき身が合っていると思います。
台所の引き出しの1本か、刃の曲がった専用の1本か。届く箱の形を思い浮かべると、鍋の横に置くはさみも見えてきます。
カニの脚のどこから刃を入れるかは、「届いたカニの殻のむき方と胴体の食べ方|脚は関節で切って縦に切れ目 エラを外せば肩の身まで」に順番どおり並べています。