ロシア産と北海道産と国産の違い|カニを取り寄せる前に確かめる産地表示の読み方

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生成りの布の上に、茹でたタラバガニの太い脚3本と、皿に載った毛ガニの姿1杯が並んだ夕方の食卓

商品名の「ロシア産」「北海道産」は、カニの良し悪しの印ではなく、どこで獲れたか、どこで茹でたかを伝える表示です。国の食品表示の決まりでは、生のカニには獲れた海か国の名前が、国内で茹でたカニには原料のカニの産地が書かれます。

だから、ロシア産だから良くない、国内で茹でたから国産、とは読めないんです。

年末の鍋に頼もうとしたタラバの商品名に「北海道紋別加工」とあって、ページの下の原産地の欄には「ロシア」とある。年に1回あるかないかのカニだと、そこで手が止まりますよね。

私も通販で何度かカニを頼んできて、選ぶのはズワイかタラバが多いです。商品名のその語が何を指すのかと、2つの店の商品ページでどの欄を見ればいいのかを、決まりの原文から順に並べました。

生のカニの産地は獲れた海か国の名前で書かれる

砕いた氷を敷いたバットに、茹でる前のズワイガニが1杯のっている写真

国産の生のカニに表示されるのは、獲れた海か地域の名前です。輸入なら国の名前です。消費者庁の「早わかり食品表示ガイド」は、生の水産物についてこう書いています。

「国産品には水域名又は地域名(主たる養殖場が属する都道府県名をいう。)を、輸入品には原産国名を表示してください」

ロシア産は、この原産国名に当たります。

むき身(殻をむいた身)も、同じ案内では生鮮の水産物です。単に凍らせたものも入ります。生のまま凍らせて届くカニも、この生鮮の決まりの側で読むことになるんです。

海の名前が書きにくいときの決まりは、食品表示基準の原文にあります。

「ただし、水域名の表示が困難な場合にあっては、水揚げした港名又は水揚げした港が属する都道府県名をもって水域名の表示に代えることができる。」

同じ基準では、名前を並べて書くこともできます。国産なら海と水揚げした港、輸入なら国と海の名前です。解凍した脚を鍋にくぐらせながら、箱に書いてあった海の名前を話題にする、そんな卓になります。

生のカニの「ロシア産」は、そのカニが獲れた国の名前として読めばいいと思います。では、茹でたカニには何が書かれるのでしょうか。

産地と製造地の違いは茹でたカニで出てくる

生のカニは国産なら獲れた海か地域の名前、輸入なら国の名前、茹でたカニは国内で茹でた物なら原料のカニの産地、輸入した茹でガニは輸入元の国の名前が書かれることを左右に並べた図

茹でたカニは、国の決まりでは加工食品として表示されます。食品表示基準でも、ゆでた魚介類は、原料の産地を書く加工食品の中に入っています。

消費者庁の消費者向けQ&Aの問1も、原料が生鮮食品なら産地、加工食品なら製造地と分けています。茹でたカニの原料は、生のカニです。

早わかり食品表示ガイドには、国内で作った加工食品についてこうあります。

「国内で製造した全ての加工食品が原料原産地表示の対象となります。」

つまり、国内で茹でたカニも、この中に入ります。

ただ、外国で茹でて輸入したカニは別です。原料の産地ではなく、輸入元の国の名前が書かれます。国内で茹でた物の、原料のカニの書き方は次のとおりです。

「対象原材料が国産品である場合は「国産である旨」を、輸入品の場合は「原産国名」を表示します。」

つまり、国内で茹でても、原料のカニが輸入ならその国の名前が書かれます。「国内製造」の語は、原料が加工食品のときの書き方です。作った所が国内だと示す語で、獲れた所の名前ではないんです。

商品名の「姿」は、殻ごと丸ごと1杯の形を指します。浜で茹でて凍らせた姿なら、殻を割った湯気の向こうで、茹でた港と獲れた海の2つの名前が話せます。

箱を開けた日にしゃぶで楽しむか、茹で上がった脚を温めて鍋にするかの分かれ目は、「カニは生とボイルのどっちを取り寄せるか|しゃぶ・鍋・刺身・そのまま 食べ方別の○×表」で決められます。

国内で茹でたカニでも、原料のカニの産地まで国産になるわけではない、と読むのがいいと思います。

北海道産 ロシア産 国産 加工地 浜茹で 水揚げは何を指すか

広い木の板に、茹で上がったズワイガニが数杯並んでいる写真

私は、商品名や欄に出てくる産地の語を、1枚の表にまとめました。指すものと、どの決まりの文か、2つの店のどこで見るかを並べています。

商品に書いてある語指すものどの決まりの文か2つの店の商品ページのどこで見るか
北海道産(生のカニ)獲れた海の地域(国産は水域名か地域名)消費者庁の食品表示の案内かに本舗=商品名と原産地の欄(489 紅ずわい脚肉むき身 北海道産〈稚内水揚げ〉)
【北海道産】(カニ通販.com の商品名)商品名の表記。獲れた所か茹でた所かは説明の欄に書いていない―(店の商品名の言葉)カニ通販.com=紅ズワイ8品の商品名と「■産地:北海道」の欄(数は記事26)
ロシア産・米国アラスカ沖輸入のカニの国の名前(国の名前に水域名を並べて書ける)同じ案内・食品表示基準かに本舗=原産国名の欄(690 生たらば ロシア/403 生ずわい半むき身 米国アラスカ沖 ロシア ノルウェー)
国産国内で獲れたカニ(茹でたカニでは原料のカニが国内のもの。水域名や地名で書くこともある)同じ案内・食品表示基準かに本舗=原材料の欄(978 紅ずわい姿 ベニズワイガニ〈国産〉)
国内製造原料が加工食品のときの、作った所(国内)。獲れた所ではない同じ案内私が開いたかに本舗の7品には、この語は見当たらない
加工地・〜加工茹でたり加工したりした所国の案内の語ではない(店の商品ページの欄の言葉)かに本舗=加工地の欄と商品名(779 たらば姿 北海道紋別加工 → 原産地 ロシア・加工地 北海道紋別)
浜茹で・船上茹で茹でた所(浜・船の上)。獲れた海は別の欄国の案内の語ではない(店の商品名の言葉)かに本舗=商品名(769 毛がに姿 北海道浜茹で → 原産地 北海道/793 ずわい姿 船上茹で → 原産地 ロシア)
水揚げ水揚げした港(水域名が書きにくいとき港の名前で代えられる)食品表示基準かに本舗=原産地の欄(489 北海道産〈稚内水揚げ〉)

商品名の地名は、獲れた所のことも、茹でた所のこともあります。

商品名の北海道紋別加工ボイルたらば姿から、原産地の欄のロシアと加工地の欄の北海道紋別へ矢印を2本引き、地名は茹でた所のこともあると添えた図

この表を手元に置くと、商品名の地名とページの下の欄を指で行き来する見方になります。

獲れた所は、原産地か原産国名の欄で見ます。その欄は、店のページのどこにあるのでしょうか。

2つの店の商品ページで産地を見る欄

私は、かに本舗の「かに」の分類で、商品名を1件ずつ見ました。私が見たときの品の数は173件です。そのうち商品名に地名がある品は、39件でした。在庫切れの品も入れて数えた数です。

39件のうち、「北海道産」と「産」の字が付くのは4件だけです。残りの35件は、地名に「加工」「浜茹で」「厳選」が続く形でした。

ロシアや国産といった国の名前の語は、商品名には1件もありません。なので、かに本舗で国の名前を見るのは、商品ページの欄のほうなんです。

ただ、その欄の名前は、品によって「原産地」と「原産国名」の2つがあります。加工地の欄は、私が商品ページを開いた7品では、3品にありました。

商品名の地名と欄の中身は、品によって同じことも違うこともあります。毛ガニの姿の原産地の欄も、かに本舗の毛ガニの一覧から1品ずつ開いて見られます。

北海道の毛ガニを姿で迎える日に、甲羅の内側まで残さず楽しむ話は「届いたカニ味噌の食べ方と甲羅焼き|ボイルならそのまま 焼くならトースターで6〜10分」で続けています。

カニ通販.com は、説明の「■産地:」の欄に産地を書いている店で、商品名に【北海道産】が付くのは紅ズワイの品です。説明の「■産地:北海道」の欄には、獲れた所か加工した所かまでは書かれていません。【北海道産】の付いた品の名前と数を一つずつ確かめた話は、「カニ通販.com の送料と届かない地域と「北海道産」|取り寄せる前に確かめる3つ」に残してあります。

かに本舗は商品名と原産地か原産国名の欄と加工地の欄、カニ通販.com は紅ズワイの商品名の北海道産と説明の産地の欄を見る、と2つの店の見る所を並べた図

大きな鍋を2つ並べる年末なら、タラバの姿の欄には「ロシア」、毛ガニの姿の欄には「北海道」と、ひとつの卓に違う海のカニが並ぶこともあります。

私なら、商品名の地名に目が止まったら、カートに入れる前に原産地の欄まで1回開きます。

産地で変わることと変わらないこと

竹のざるにのせた茹でたてのズワイガニから、湯気が立っている写真

産地の語で分かるのは、そのカニがどこの海・どこの国から来たかと、どこで茹でたかです。茹でた港と獲れた海が別の名前になるのは、茹でたカニの決まりで見たとおりです。

紅ズワイガニとトゲズワイガニの違いから先に押さえたい人向けに、「紅ズワイとトゲズワイはなぜ安いのか|取り寄せる前に知っておく理由と 安いのでいい日の表」も用意しました。産地の名前を見比べる前に、タラバかズワイかで迷っている人は、「タラバとズワイは取り寄せるならどっち|鍋・しゃぶ・焼きと人数で決める早見表」から読むと話が早いです。

でも、その日の鍋に合うかは、生かボイルか・形・量のほうで決まるんですよね。

カニしゃぶの鍋で、透けた脚の身を湯にくぐらせる時間を決めるのは、産地の語より、生で届くかどうかのほうだと思います。

産地の語で分かるのは、どこの海のカニか、どこで茹でたかまでです。

産地で迷ったときに頼む前の最後の確かめ

頼む前は、北海道の名前で選ぶ日か、食べ方と量で選ぶ日かを先に決めると、見る欄が絞れます。産地のほかにも、注文ボタンの前で確かめておきたい所を順に並べたのが「初めてカニを取り寄せる前に確かめる7つ|がっかりの形から逆算した見る所」です。

北海道で獲れたカニを選びたい日は商品名と原産地の欄の両方に北海道とある品を、食べ方と量を先に決める日は生かボイルか・形・量を決めてから原産地の欄を最後に1回見る、と並べた図

北海道で獲れたカニを選びたい日

離れた両親に北海道のカニを贈りたい日なら、私は商品名と原産地の欄の両方に北海道とある品から選びます。かに本舗なら、769 特大 北海道浜茹で毛がに姿1杯がそうです。商品名と原産地の欄の両方に「北海道」の字があります。

産地より食べ方と量を先に決める日

カニしゃぶの日や、大きな鍋を2つ並べる日は、私なら生かボイルかと量から決めます。原産地の欄は、最後に1回見るだけです。

カニ通販.com は、どの品も説明の欄に産地が書いてあり、紅ズワイには商品名にも【北海道産】と付いています。北海道の名前で選ぶ日なら、私はこの店の紅ズワイから見始めます。

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カニ通販.com の商品を見る(説明の欄に産地の表記つき)

商品名の地名と「■産地:」の欄は別の所に書いてあるので、カートに入れる前に説明の欄まで開いて見てください。

獲れた港や漁の日まで知ったうえで選びたい人には、商品ページの原産地の欄(国や地域の名前まで)では物足りないと思います。

商品名の地名から原産地の欄までひと続きに読んだ箱は、鍋の前で、どこの海から来たかを話せるカニになります。